立教新座中学校・高等学校

自由な発想から生まれる研究ー理科部 座談会ー

2019.06.12

立教新座の理科系クラブには、中学に「理科部」、高校に「化学部」「観測部」「生物部」があり、活発に活動しています。今回は理科部顧問の齊藤太郎先生と、部員を代表して、2018年度化学クラブ研究発表会(主催:日本化学会関東支部)で銀賞、第47回埼玉県私学文化祭作品展研究部門で優秀賞を受賞した高3の関根幹人くん、中学生で初めて2019年度化学クラブ研究発表会で銅賞を受賞した高1の安田大介くんに理科部の活動と今後の目標について語り合っていただきました。

cnrn80_SP01.jpgのサムネール画像 左から化学部・観測部 高校3年 関根 幹人くん、化学部 高校1年 安田 大介くん、理科部顧問 齊藤 太郎理科教諭

「自由に伸び伸び活動ができるのは立教新座ならではですね。」
生徒の自由な発想から研究テーマを決める
齊藤:立教新座の理科部には20人以上在籍しています。出席は強制しませんが、「来るからには真剣に」と約束しています。理科部の方針は、生徒が興味のあるものを議論、調査、研究していくというボトムアップアプローチ。研究テーマは生徒が自分で決めます。関根くんも安田くんも理科部から所属していますが、最初は、教科書や資料集に載っていた実験にオリジナルの視点を加えることで自分の研究テーマを練っていきました。
関根:僕は高1のとき、教科書の発展事項として載っていた錯体の実験に興味をもったのが始まりです。「いくつかのコバルト錯体はなぜ色が違うのか」という疑問から、錯体の合成、分析へと進みました。本来なら高額な実験機器を使用して行う実験ですが、高校レベルで分析するために自分でその装置を作ろうと思いつきました。それが後に銀賞をいただいた研究「コバルト錯体の合成と自作装置による分析」につながっています。

sekine_report.jpg 関根くんの研究レポート(一部抜粋)

安田:僕は光や液晶に関する実験からスタートして、テルミット反応をテーマにした実験に取り組んでいます。反応時に生じる温度は、高温すぎるがゆえに理論で求めるのが一般的。しかし、僕なりの視点として、その温度を実験で求められないかと考えました。それが中3の時に銅賞を受賞した「熱化学方程式を用いたテルミット反応の反応熱の求め方」の研究です。
齊藤:関根くんは大学レベル、安田くんは中学生のときに高2の内容を研究しています。つまずいたときには私がサポートしますが、それも一方的に指導するのではなく、ディスカッションを通して最適な方法を話し合います。その中で私も学ばされることがあるんですよ。

充実した設備と伸び伸び研究できる環境が魅力

関根:立教新座でよかったのは、立教大学とのつながりがあること。僕の研究で使用する機器は高額なので、通常は高校にないのですが、実験結果が正しいかどうかを確認したくて、立教大学理学部の研究室におじゃましてその機器を使用させていただくことができました。実験の過程で生じた疑問を直接、大学の教授に質問できることも大きな強みだと思います。
齊藤:夏休みには立教大学理学部の実験講習講座があり、理科部に限らず立教新座の生徒たちは受講することができます。整った設備で高度な実験を体験することができる非常に有意義な機会なので、生徒たちも積極的に参加しています。
安田:自由に伸び伸び活動ができるのも立教新座の特徴ではないでしょうか。先生は僕たちのやりたいことを尊重してくれ、関根先輩のように優秀な先輩や友人もいるので心強いです。僕は実験結果や振り返りをまとめたいと考え、自主的に「実験ノート」を作成しています。実験の主役は自分だと考えると、何をするべきかを進んで考えるようになりました。今では7冊を超えますが、いろいろなことを強制されていたら、ここまで続かなかったかも知れません。
関根:安田くんの実験ノートはすごいんですよ。プリントを貼ったりしているので、厚みが10㎝くらいになってますから(笑)。彼の努力がつまってますよ。

cnrn80_SP02.jpg 安田くんの実験ノート

根気強くやり通す力を武器に活躍してほしい
齊藤:これから、関根くんは他大学受験を目指すので、中高での研究で得た強みを糧に、自信を持って伸び伸びと活躍してくれることを期待しています。
関根:理科部、化学部、観測部で学んだことは、決して机の上だけで得られるものではありません。化学領域の実験については中高でやりきったという達成感があるので、大学では理論物理学を学びたいと思っています。宇宙工学や宇宙の仕組みに興味があります。将来は研究者になりたいので、まずは受験勉強に全力で取り組みます。
齊藤:安田くんは高校生になり、活動の幅も広がります。相手が誰であっても物おじせずに自分の意見を伝えられることが彼の強み。それを生かしながら、銅賞まできていますので、あと2つ上を目指してがんばってほしいですね。
安田:僕は高校生になったので、勉強とのバランスをとりながら、これまでの研究をさらに発展させていきたいです。テルミット反応をつきつめて満足のいく卒業研究論文を書き上げるのが目標の一つです。
齊藤: 2人とも1年近く自分の研究テーマを追求してきました。理科の実験というと、理科に関する学力や技術力につい目がいきがちですが、研究に大切なのは、長い時間をかけて1つのことに取り組み、解決を目指すという根気強さ。立教新座の理科部での活動を通して生徒たちにはこのような力を身につけてもらいたいと思っています。
cnrn80_SP03.jpgのサムネール画像のサムネール画像 熱心に楽しそうに語り合う姿は、教員と生徒、先輩と後輩の枠を超えて、まるで古くからの友人であり、お互いがライバルのようでした。

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