2021/06/21 (MON)

チャプレンより聖書のことば

イエスは言われた。「神の国は次のようなものである。人が土に種を蒔いて、夜昼、寝起きしているうちに、種は芽を出して成長するが、どうしてそうなるのか、その人は知らない。土はひとりでに実を結ばせるのであり、まず茎、次に穂、そしてその穂には豊かな実ができる。」
(マルコによる福音書第4章26~28節)

立教新座中学校・高等学校チャプレン 石田雅嗣
「夜昼、寝起きしているうちに、どんどん神の国が大きくなる、育っていく」というこのたとえは、私たちにとってはとっても安心な福音です。私たちのなかに、怠け心というか、「もっと頑張らなくっちゃ」、「もっとちゃんとしなきゃ」って自分に言い聞かせながら、どうしてもそうできない人生というものを感じている人もいるかもしれません。私もそのうちの一人です。しかし、「神の国は私たちが小さくて弱くて何にもできなくても、神様がちゃんとどんどん大きくしてくださる」というのは本当に福音です。神の国は、私たちが育てているんじゃないということです。神様ご自身がちゃんと伸ばして、育てて、実らせてくださっている、私たちが寝ていても、起きていても、そうしてくださるということです。だから、安心しましょう。普通に言われているような、私たちが頑張ったからどうこうっていう話ではなくて、神様がしてくださるから必ずうまくいくんだっていう信頼感、これが、イエス様のみ言葉の大切なところであると思います。

「ひとりでに実を結ばせる」、この言葉が特にいいです。ひとりでに。「人手によらず」とも訳せます。皆様も感じたことがあるかもしれません。人間の側が無理に育てているのではないということです。「なんとなくやっぱり謝った方がいいと思った」ということはあると思います。私たちの無意識のなかに、実を結ぶ力があるということです。人間の側も、ちょっとは協力しているようなところもあるかもしれませんが、あくまで主人公は神の国そのものです。

農夫の思いも同じです。確かに、農夫も手塩にかけて野菜を育てていますけど、実際には、最初から種の中に素晴らしい力が秘められているし、すでに土には大いなる恵みがちゃんと備えられているし、日が当たったり雨が降ったり気温が上がったりという条件は全部用意されているわけです。そんな中で種は芽を出し、すくすくと伸び、穂が実り、収穫の時がきます。農夫にしてみたら、ホントに驚きというか感動というか、「命の神秘は人間の思いを超えてすべてをちゃんと実らせてくれる。自分なんかは何もすることはないんだ」、そんな信頼感で命の成長を見守っていると思います。
私たちのなかでも神の国が始まってます。この立教新座中学校・高等学校のなかでも神の国が育っています。世界的にも、宇宙的にも、神の国はちゃんと完成に向かって着々と進んでいます。私たちは、それを驚きと感動をもって見守っていきたいと思います。少し手助けするのは構いませんが、「育つ」というのはもう、自分の中に秘められているものがどんどん大きくなるっていうことだから、あまり私たちが、自分のこととか他人のこととか心配しないで、神様がちゃんとしてくださっているんだから必ず大きな実りが訪れる、という福音に信頼できるということについても、ぜひ思いを巡らしていきたいと思います。

2021年6月21日

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