2022/07/04 (MON)

チャプレンより聖書のことば

その後、主はほかに七十二人を任命し、御自分が行くつもりのすべての町や村に二人ずつ先に遣わされた。そして、彼らに言われた。「収穫は多いが、働き手が少ない。だから、収穫のために働き手を送ってくださるように、収穫の主に願いなさい。行きなさい。わたしはあなたがたを遣わす。それは、狼の群れに小羊を送り込むようなものだ。財布も袋も履物も持って行くな。途中でだれにも挨拶をするな。」
(ルカによる福音書第10章1~4節)

立教新座中学校・高等学校チャプレン べレク・スミス
イエス・キリストは自分の弟子たちを何度も送り出しています。「狼の群れに小羊を送り込むようなものだ」と言いながら弟子たちを送り込む師匠はどうかと思うかもしれません。実際に、イエスの弟子たちは多くの苦しみと困難と迫害を受けました。お金と権力と武力を何よりも大切にする世の中に、イエスは小羊のような弟子たちを送り込んだことになりますが、これは何のためだったのでしょうか。そして、何より、イエスご自身もなぜ同じように羊のように宣教の働きに出かけて行ったかが問題になります。

イエスはこの世界の価値観とありようを覆すためにこのような戦略を取ったと言えなくはありません。武力に対して武力で立ち向かっても何の解決にもなりません。お金を何よりも大切に思う人にお金を持たせても何も変わりません。この世の価値観を持っている人はイエスの弟子として生きることすら不可能です。しかし、イエスと弟子たちは自分たちだけで引きこもっていても世界は何一つ良くならないことも知っておられました。「神の御国が来た」と呼びかけていた弟子たちは、その呼びかけに応える人々を通して神の御国を実現させていたのです。呼びかければ聞く耳を持つ人も多くいることを指して、イエスは「収穫は多い」と言います。もしイエスの弟子となりたいのであれば、このように、人に神の御国の新しい価値観とありようを伝えなくてはなりません。神に遣わされる者となります。イエスの弟子となることは決して自分個人で完結させることができるものではありません。

2022年7月4日

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