2023/04/10 (MON)

チャプレンより聖書のことば

天使は女たちに言った。「恐れることはない。十字架につけられたイエスを捜しているのだろうが、あの方は、ここにはおられない。かねて言われていたとおり、復活なさったのだ。さあ、遺体の置いてあった場所を見なさい。それから、急いで行って弟子たちにこう告げなさい。『あの方は死者の中から復活された。そして、あなたがたより先にガリラヤに行かれる。そこでお目にかかれる。』あなたがたにこれを伝えます。」
(マタイによる福音書第28章5~7節))

立教新座中学校・高等学校チャプレン べレク・スミス
キリスト教では、イエスの復活を春の時期にお祝いするイースターが毎年行われます。イースターは、ユダヤ教の月の暦に沿って日程が決まるので、イエスの復活は年によって日程が少しずれてしまいますが、3月下旬から4月中旬のどこかになります。イースターが春の時期にやってくることは決してたまたまのことではなく、ユダヤ教の暦自体が春から始まることに関係しています。春の季節は新しく命が生まれる来る時期ですから、この時期にイエスが復活をし、新たに生き返ることは適切です。思春期を迎えている中高生たちの一年が春とイースターと共に始まることも、ふさわしいと思います。

冒頭の一節はマタイの福音書からの引用で、イエスの墓に行こうとした女たちに天使が現れ、イエスが復活されたことが伝えられる場面です。復活があるということは、その前に「死」というものがあるということです。私たち人間は「死」というものに必ず直面することになります。どんなに健康であっても、どんなにいい生活をしていても、不老不死に見えたとしてもそのうち死んでしまいます。しかし、もしキリスト教と聖書の教えが本当であれば、「死」の向こうには新しい命があります。そして、私たちはイエスと共にその新しい命を過ごし、神と他の聖徒と共に天の国で永遠に生きる道が備えられています。イエスの復活により、それを信じる者には新しい命への希望が必ず与えられるという信仰です。私たちの周りに見える生き生きとしたこの春の季節は、私たちの復活を思い起こさせるものとなります。復活の信仰を持つ者としては、春という季節は新しい一年の区切りだけではなく、死の向こうにある新しい永遠の命を示すものでもあります。このような希望を持つ者にとって、春というのは命と希望とに溢れる季節であり、神が備えてくださる未来に喜びと感謝を持って踏み出すことのできる時期となります。

立教新座中高に集う皆さんにも是非この希望と信仰を共に分かち合えたら嬉しいです。神からの命と祝福に感謝の祈りと賛美の歌とを持ってこの一年を一緒に始めることができれば幸いです。

2023年4月10日

お使いのブラウザ「Internet Explorer」は閲覧推奨環境ではありません。


ウェブサイトが正しく表示されない、動作しない等の現象が起こる場合がありますのであらかじめご了承ください。
ChromeまたはEdgeブラウザのご利用をおすすめいたします。