2021/05/31 (MON)

史上初のオンライン文化祭を開催~実行委員対談~

2020年度のS.P.F.(文化祭)は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、オンライン形式のS.P.O.F.(St. Paul’s Online Festival)として開催することとなりました。本校の文化祭はS.P.F実行委員会である約160人の生徒たちが中心となり運営しています。2020年度、史上初のオンライン文化祭を実現させたS.P.O.F.実行委員を代表して委員長とサポートパート長の2人にお話をうかがいました。

史上初のS.P.O.F.を成功へ導いたプラス思考

立教大学法学部1年次 越智啓太さん(2020年度卒業/2020年度S.P.O.F. 実行委員長)  × 立教大学理学部1年次 森田浩成さん(2020年度卒業/2020年度S.P.O.F. 実行委員)
2020年度S.P.O.F.実行委員長 越智啓太さん

「オンラインで開催したい」S.P.F.への強い思い

越智:私は中学から立教新座に通っていて、中学生時代から何度もS.P.F.実行委員会のメンバーとしてS.P.F.の運営に携わり、高校生になったら委員長を務めることが目標でもありました。2020年度は史上初のオンライン開催が決まり、悩んだのですが学校の代表として自分なりにS.P.O.F.を盛り上げたいと委員長に立候補しました。

森田:私は学友会中央執行委員会の会計局局長を務めており、S.P.F.実行委員会の会計パートへ出向することが決まっていました。今年度は会計パートの仕事が少ないことが分かっていたので、他校交流、展示、本部、キャンパスツアー、外部、会計など、各パートを支えるサポートパートのパート長を兼任しました。

越智:最初は、文化祭は中止せざるを得ないという話でした。でも、実行委員から「オンラインで開催したい」という意見が上がり、実施に向けての話し合いが始まりました。許可が出るまでは何度も先生方とぶつかり合ったのですが、そこで、しっかり話し合えたことで、実施に向けて委員会全体がひとつになれたし、委員それぞれに「S.P.O.F.を成功させよう」という意識が芽生えたと思います。開催が決まってからは、とにかくみんなが楽しめる文化祭を作り上げたいという気持ちで、マイナスの状況をいかにプラスに変えられるかという点に注力しました。

森田:私はまず、オンラインで何ができるかを考えるために他校の事例を調査しました。参考にしながらも立教新座らしい文化祭を作り上げようと考えていました。今回の公式テーマは「Restart」。オンラインでの開催は史上初の試みであり、例年とは違った「初めて」が多くなります。これまでとは全く異なる新しい文化祭が再構築され、新しい出発点になるという意味を込めました。
2020年度S.P.O.F. 実行委員、会計パート・サポートパート長 森田浩成さん

試行錯誤がもたらした達成感

越智:オンライン開催の場となるホームページは、「Googleサイト」を利用して自分たちで作成しました。たくさんの人が目にするので、色使いや構成にもこだわり、パッと見て楽しそうだと感じられるように制作には力を入れました。
中学生はクラス単位で動画作品を制作、高校生は部活動や有志による展示企画の動画などをまとめて発表しました。そのほかに、本部企画として実行委員会のメンバーが制作したバーチャルキャンパスツアーなど、100以上のコンテンツをホームページに盛り込みます。
S.P.O.F.開催の約2週間前に全ての企画コンテンツを隠した状態で公開。オープニング動画配信の後、YouTubeの限定公開機能を使いながら更新していき、二日間で全てのコンテンツを閲覧できる状態にしていきました。森田くんと何度も連絡を取り合い、公開直前までチェックを繰り返してミスがないよう入念に準備。制作担当以外の委員にも協力してもらいながら作り上げました。ホームページができ上がった時には、みんなで協力して取り組んだからこそ実現できたという大きな達成感がありました。

森田:ホームページや動画の作成にはとても苦心しました。技術的な部分だけでなく、著作権や肖像権関連の検討事項が非常に多く、失敗がないよう慎重な作業が求められたからです。吹奏楽部等の動画では、有名な楽曲を使用・演奏していることがあったため、各レコード会社や出版社に連絡を取って許可申請をしたのも貴重な経験でした。著作権については授業で学んだことが生かされましたが、許諾を得る数が多く、時間もなかったのでとにかく大変でした。

越智:YouTubeに投稿した動画の累計再生数は16,000回を超え、大きな反響が得られました。自分たちがゼロから作り上げたものがこれだけ多くの人に見てもらえて評価されたことに感動しました。保護者の方からも「開催してくれてありがとう」という言葉をもらい、頑張った甲斐があったと心から思いました。

森田:遠方に住んでいる親戚やお世話になった方にも見ていただくことができ、「見やすいサイトだね」「すごいね!」などと褒めていただいた時はとてもうれしかったです。オンラインだからこそ、遠方の方や保護者の方々にも普段の学校生活を見てもらえるいい機会になりました。諦めずにオンライン開催を決断して本当に良かったです。
S.P.O.F.ホームページ

この経験から得たものと後輩たちへの期待

越智:この経験を経て得た力の最たるものは、リーダーシップだと考えています。委員長という立場から学校の大切な行事を取り仕切ることに、初めは不安もありました。しかし、その中でも、みんなの仕事量や得意分野など、全体のバランスを見ながら指示を出す力が身に付いたと感じています。委員同士や先生方とのやり取りはオンラインツールを駆使し、コミュニケーションを大切にして、みんなの気持ちを一つにまとめられるよう意識しました。

森田:私もこれまで50人以上の大所帯をまとめるという経験がなかったので、それをやり遂げたところに成長を感じています。全員に役割を持たせることを意識し、仕事がない人が出ないよう気を配りました。もちろん反省点はありますが、この経験を生かして次につなげていきたいです。

越智:個人的には、「もっと時間があれば」という思いが残ります。次年度からはもう少し時間的な余裕があると思うので、早い段階から取りかかり、一つ一つのコンテンツの質を上げてほしいと思います。

森田:今回初の試みだった他校交流企画を続けてほしいです。他校交流はオンラインだからこそ実現できた企画で、中でも学校紹介PR動画は多くの学校が参加してくれました。さまざまな事情により、もう一つの企画として考えていた合同クイズ大会は実施できなかったので、後輩たちにはぜひ実現してもらいたいです。また、今回は他校主催の企画に参加するという形が多かったので、次年度以降は新座中高が主催するなどレベルアップし、今回できた他校とのつながりを絶やさず継続してほしいです。今はスマホ一つでつながれる時代。自分たちのやりたいことを、自分たちでどんどん作り上げることができますから、ぜひチャレンジしてほしいですね。

越智:自分たちで企画することの楽しさや面白さを実感できた経験でした。立教大学でも文化祭の運営に携わりたいです。

森田:私も自分たちで創り上げることに大きな達成感を得ました。これまでの文化祭という既成概念にとらわれずに挑戦したことで、新たな文化祭の形を作り上げることができたと自負しています。大学では情報系の分野で一からプログラミングについて学んでみたいです。また、将来は教員を目指しているので、オンラインでできることの幅広さや、アイデアの持ち方について教えられるようになりたいです。

(2020年3月取材)

※2021年度S.P.F.(文化祭)は、オンライン上での文化祭「St. Paul's Online Festival」(S.P.O.F.)として開催。10月30日(土)より公開を予定しています。(オンラインのみで実施し、ご来校いただいてのイベントはございません。)