2021/05/17 (MON)

チャプレンより聖書のことば

「そこで、主イエスがわたしたちと共に生活されていた間、つまり、ヨハネの洗礼のときから始まって、わたしたちを離れて天に上げられた日まで、いつも一緒にいた者の中からだれか一人が、わたしたちに加わって、主の復活の証人になるべきです。」
(使徒言行録第1章21~22節)

立教新座中学校・高等学校チャプレン べレク・スミス
イエス・キリストは復活された後、40日の間、弟子たちと一緒に過ごし、天に昇られました。そして、天に昇られてから、弟子たちはイエスの復活の証人となりました。当初12人いた一番弟子のうち、一人がイエスを裏切ってしまいました。代わりにもう一人「使徒」と呼ばれる弟子を選ぶこととなり、マティアという弟子が選ばれました。「使徒」として選ばれるためには、イエスが洗礼を受けた時から復活された後までずっと一緒にいた人でなければなりませんでした。つまり、そのすべてについての証人でなければならなかったのです。キリスト教の新約聖書の最初の五つの書物は、イエスと使徒たちの働きについて書かれていますが、これはそのことが本当であることの証として書き残されています。

使徒たちは「教会」という共同体の柱であると聖書では書かれていて、イエス・キリストがその礎であると書かれています(ルカ20:17)。その使徒たちの時代から代々「主教」という立場に選ばれた牧師たちが教会の証人としての働きを継承しています。これを「使徒継承」といい、今でも続いています。キリスト教が世界中に広まる大きな理由の一つは、このような代々続く組織の基盤をイエスが残されたからです。キリスト教の信者になるということは、今から2000年ほど前に生きた、漁師や徴税人などであったイエスの使徒たちの、聖書に書き残された証言が真実であると信じることです。冒頭の使徒言行録からの言葉を書いたルカも、彼が書いた福音書の始めに次のように書いています。「わたしたちの間で実現した事柄について、最初から目撃して御言葉のために働いた人々がわたしたちに伝えたとおりに、物語を書き連ねようと、多くの人々がすでに手を着けています」(ルカ1:1-2)。

イエスの復活があるから私たちも復活の希望が持てると聖パウロは書いています(1コリント15:12-19)。聖パウロもおそらくイエスが死んだときにエルサレムにいたと想定されます。そして、復活したイエスを自分の目で見たために、イエスの弟子たちを迫害する者からイエスの復活の証人となったのです。ぜひ、今の復活節の最後の時期に、聖書に書き残されたイエスについての証、また、神についての証を深く学んでいけたらと願います。


2021年5月17日

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