NHKのアナウンサーを経て研究員に。
調査研究を通して災害時の犠牲者ゼロへ

~OBインタビュー~中山 準之助さん

2024/01/15 (MON)

卒業生インタビュー

OVERVIEW

立教大学を卒業後、日本放送協会(NHK)でアナウンサーを務め、現在、NHK放送文化研究所の研究員として調査研究にも携わる中山準之助さん。「立教じゃなかったら今の自分はありません」という中山さんが、立教中・高・大学の10年間を振り返り、後輩のみなさんや、受験生にメッセージを送ります。

中山 準之助さん(1999年度卒業)/ NHK放送文化研究所 世論調査部
OB講話会(2023年5月)

OB講話会での生徒の真剣な姿勢に驚き

私は中学受験で立教中学校に入学し、高校、立教大学へと進学したので、立教には10年分の思い出があります。その経験が皆さんのお役に立てばと、2022年と2023年、立教新座高校の1年生を対象とする「OB講話会」※ に登壇させていただきました。その時に驚いたのは、皆さんが真剣に私の話を聞いてくれること。高校1年生の頃から将来について考える生徒さんが多いと感じました。

私が高校生の頃は、OBの方との接点がありませんでした。今はそのような機会があるのがうらやましいです。というのも、私は大学の学部選びに本当に迷って、「誰かに話を聞いてもらえないか」と、最終的に校長先生に相談に行きましたから(笑)。そこで的確なアドバイスをいただけましたが、OBの皆さんのお話も聞いてみたかったです。


※OB講話会:立教新座中高の卒業生約15人を招き、高校1年生に向けて大学進学やその後のキャリアについてお話いただく会。生徒は1日で2人のOBの話を聞き、その後の時間で聞いた話の内容をクラスで発表するリーダーシップ・プログラム。
岩手県内の 夜のニュース番組にて

アナウンサー時代、 東日本大震災で価値観に変化が

大学時代に世界を旅し、インターンも経験し、世界は広いということ、自分は表面的なことしか見ていないことに気づきました。そこで就職活動では、業種を絞らず100社ぐらいにアプローチしたのですが、どこも魅力的で、「表に出ていない仕事がたくさんある。むしろそういったことに支えられている」と感じました。それを発信できるのはマスコミで、なかでもNHKのアナウンサーは自身で取材まで行うので、がんばっていたり輝いていたりする人や仕事を掘り起こし、スポットを当てられると考え志望しました。

NHK入局後、札幌放送局を経て、盛岡放送局5年目の2011年に東日本大震災が発生しました。被害の大きかった沿岸地域へは、震災前に取材やプライベートで何度も訪れたことがあり、身近な場所で多くの人命が失われたことに大きなショックを受けました。それでもアナウンサーとして、被災地や避難所でカメラを回し、インタビューをしなければなりません。凄惨な現実を目の当たりにし、喪失感と同時に報道の限界を痛感するあまりにも大きな出来事であり、アナウンサー、そして報道に関わる人間として、自分に何ができるのか、ということを自身に問い続けるきっかけとなりました。

現在所属するNHK放送文化研究所では主にさまざまな世論調査を行い、そのデータを分析・研究し発表しています。特に私は災害に関する調査を継続していて、たとえば、「効果的な避難を促す呼びかけは何か」の調査は、そこから明らかになったことが災害発生時の報道現場の対応の参考としても活用されています。今後も、自治体などさまざまな方面と協力しながら課題をクリアし、調査研究も重ねて災害・防災対策を突き詰め、災害時の犠牲者ゼロを目指していきたいです。

挑戦し続け、前向きに生きる心の土台は 立教時代に作られた

立教高校の良さを振り返ると、高校3年で履修する自由選択科目のことを思い出します。まず、「絵から見る中世」をテーマとした授業では、絵を通じて当時の人々の生活を理解したり、史実とされていることが違っている可能性を教えられたりしました。歴史を多角的に、時には批判的に学ぶ姿勢は、世の中を捉えるマスコミの姿勢にも生きているように思います。

もう1つ挙げると、イタリア語とスペイン語も印象に残っています。言語への興味、関心、外国への思いなどを大きく広げることにつながりました。
海外に目を向けて言うと、特に欧米諸国関連の仕事では、キリスト教に詳しいことが強みになりますし、中東の理解にも役立ちます。私はクリスチャンではありませんが、6年間で聖書をしっかり学べて良かったと思います。

そして何より、大人になっても挑戦し続け、前向きに生きる心の土台ができたのは、立教での学校生活があったからこそです。部活で陸上競技に打ち込んだ日々の思い出や、卒業してからも続く同級生や先生とのつながり。目の前のことに一生懸命取り組んでいける環境がありました。その時は何の役に立つのかわからなくても、ムダなことは一つもありません。真剣に向き合った経験は、後になって必ず生きてきます。
みなさんも、小さなことからでも挑戦を続けてください。応援しています!


(取材:2023年9月)

中山 準之助 さんJunnosuke Nakayama

NHK放送文化研究所 世論調査部

1999年度卒業生

1997年3月 立教中学校卒業
2000年3月 立教高等学校卒業
2004年3月 立教大学社会学部卒業
2004年4月 日本放送協会(NHK)に入局
2018年より、 NHK放送文化研究所 世論調査部
2026年4月現在、東京大学大学院学士情報学府修士3年

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