~OBインタビュー~国際問題の解決に貢献するため、国内外で学びを深める

2022/12/08 (THU)

卒業生インタビュー

国際問題の解決に貢献するため、国内外で学びを深める

菅 晴紀さん(2018年度卒業生)
東京外国語大学国際社会学部4年
東京外国語大学国際社会学部4年 菅 晴紀さん(2018年度卒業生)

大学での学びの土台となった、実践的な英語の授業

立教新座中学校を志望したきっかけは、「自由度の高さ」です。文化祭を訪れたときに感じた、男子校ならではの活発さや、伸び伸びとした自由な雰囲気にひかれたのですが、入学後もそのイメージは変わりませんでした。もちろん、自由といっても、放任という意味ではありません。先生方によるサポート体制はとても充実しており、生徒一人ひとりの個性を尊重し、伸ばしてくれる環境でした。この点は良い意味で入学前の想像を超えていました。

印象に残っている授業は、高校3年から行われる自由選択科目です。約80講座のなかから、自分の好きな講座を自由に選択できるため、私は世界史Ⅱを2講座と英語(Integrated Skills)を選びました。世界史Ⅱの先生には、教科書の内容に留まらない専門的な知識を教えていただきました。特に好きな分野は19世紀のヨーロッパ。世界の歴史が大きく動く転換点でもあるので、調べ学習も夢中で行いました。

英語の授業では、すぐに使える実践的な会話フレーズなどを学びました。これは、その後の英語学習や、海外研修でも助けになりました。最初に英語に触れたのは中学校の授業です。日本人の先生による通常授業に加え、ネイティブの先生による英会話の授業もあったので、ライティング・リスニング・スピーキングの3技能をバランス良く学べました。授業は毎回ハードでしたが学ぶのが楽しくて、英語力はどんどんついていきました。高校卒業時点で英検®準1級を取得し、大学では英検®1級を取得できたのも、立教新座での学びがあったからこそだと感じています。
柔道部顧問の中道泰宏教諭(体育科)と

やりたいことにしっかり取り組んだ中高6年間

印象的な行事は、中学3年のときに参加した、希望制のアメリカ・サマーキャンプです。これは、アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ近郊のキャンプ場で、同世代のキャンパーたちと一緒に、アウトドア活動をして過ごすというもの。最後の2日間には、ホームステイも行いました。海外に2週間も滞在するのは初めての経験だったので、最初はうまくことばも通じず、戸惑いの連続でした。ただ、2週間も現地の学生と一緒に過ごしているうちに、ことばが完璧ではなくても、お互いの気持ちが理解できるようになりました。この経験を通して、異文化間のコミュニケーション力を大きく伸ばすことができたと思います。

部活は、中学2年の体育で経験したことをきっかけに柔道部に入部しました。受験勉強のため、選手としては高校2年で引退しましたが、「後輩の成長や同期の活躍をサポートしたい」と3年からは週1回、マネージャーとして参加していました。共に活動してきた同期2人がインターハイに出場し、そのサポートとして同行できたことは一番の思い出です。彼らの努力を目の前で見ていたので、心にくるものがありました。この経験を通して、人を支えることの喜びや、大切さを学ぶことができました。

私は家が遠いこともあって勉強と部活との両立は大変でした。疲れたなと思うこともありましたが、通学の電車の中で勉強したり、家でも必ず2時間やると決めてきちんと実行したり、結果的には自己管理能力を高めることにもつながったと思います。勉強だけでなく、海外研修や部活動など興味を持ったことに挑戦したこと、目標を立てそれに向けて努力を続けられたことは、現在の自分を作る大きな糧になっています。

大学では9カ月間イギリスに留学。社会学の最先端で学ぶ

現在は、東京外国語大学の国際社会学部で学んでいます。小学6年のとき、国語の受験問題で国際機関の活動に関する文章を読んだのがきっかけで、国際問題の解決にかかわる仕事に就きたいと考えていたので、高校1年から東京外国語大学(東京外大)への進学を考えていました。立教大学にも国際系の学部があるため、同期や先生にも相談してぎりぎりまで悩みましたが、英語を実践的に使える環境で学びたいと、東京外大の受験を決意しました。

東京外大では、政治・社会・経済などの幅広い分野について、主に英語で学んでいます。現在はグローバル・スタディーズというゼミに所属し、グローバル化によって、経済・社会・政治はどのような影響を受けているのかを研究しています。

3年次には、イギリスのエセックス大学に9カ月間留学しました。目標としては、第一に語学力の向上。海外の方たちと議論で渡り合うため、英語をより使いこなせるようになりたいと考えていました。もう一つは、興味のある社会学の分野について、日本とは違う視点で深く学びたいと思っていたのです。

イギリスは社会学の研究が日本よりも進んでいます。特にエセックス大学は、社会科学系の学問を学ぶうえで評価が高く、教育・研究の両面で、世界でもトップクラスと言える大学です。私は人権の授業を選択し、各国では人権がどのように扱われているのか、より具体的な視点で学びました。エセックス大学は留学生が多いこともあり、さまざまな価値観を持つ学生たちと意見交換ができたのも、知見を広げるうえで役立ちました。

生活面では、イギリスでは大体のものがそろうため、不自由はありませんでした。独り暮らしをするのは初めてだったので、慣れない環境で自炊や洗濯をするのは大変でしたが、とても良い経験になったと思います。現地ではたくさんの友人にも恵まれ、楽しい日々を過ごしました。大学の敷地内にはナイトクラブもあり、友人たちとよくお酒を飲みに行きました。こういったところは社交場でもあるため、初対面の人とも会話が弾み、新しい友人ができるきっかけにもなりました。

将来は、語学力や、これまで学んだことを生かして、国際問題などの解決に貢献できる人間になりたいと思います。貢献する方法は一つではないので、研究職になるか、企業に入るか、悩みながら自分の道を探るつもりです。

(2022年7月取材)

菅 晴紀さんHaruki Kan

東京外国語大学国際社会学部4年

2018年度卒業生

2016年3月 立教新座中学校卒業
2019年3月 立教新座高等学校卒業
2019年4月 東京外国語大学国際社会学部入学
3年次には、イギリスのエセックス大学に9カ月間留学

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