受験勉強とスキー部の両立を果たし、
東京工業大学に進学

~OBインタビュー~鍋山 颯斗さん

2024/09/04 (WED)

卒業生インタビュー

OVERVIEW

現在、生物学系の学習に取り組んでいる東京工業大学生命理工学院2年生の鍋山颯斗さん。3歳から続けるスキーでは、中高で全国大会に出場。高校2年からは他大学進学クラスに所属し、受験勉強とスキー部での活動とを両立していた鍋山さんに、中高での学びと部活動、大学生活などについて伺いました。

鍋山 颯斗さん(2022年度卒業)/ 東京工業大学生命理工学院2年

地道な練習を積み重ね、全国大会出場

「大学付属校なので、安心して好きなことに打ち込めそう」というのが、中学進学の際に立教新座を選んだ理由の一つでした。その一方で、内部・外部進学どちらの選択肢もあるところにも惹かれていました。進路の幅を広げられる可能性を感じたからです。また、広い敷地内に充実した施設が点在し、伸び伸びした環境で学校生活を送られそうな「自由で過ごしやすい雰囲気」は入学前のイメージどおりでした。

中学・高校での一番の思い出は、高校スキー部での活動です。スキーは3歳から続けていました。残念ながら、中学にはスキー部がなかったので、入部したのは高校から。中学は体操部に所属しながら学外のチームで練習し、中3では全国中学校体育大会に、高1と高2のときにインターハイに出場しました。中1、中2と思うような結果が出ず、悔しい思いをしましたが、中3でやっと全国大会出場を決めたときは、諦めず、地道に練習を積み重ねたことが報われたのだと本当に嬉しかったです。

スキー部は、オンシーズンの冬には合宿などもあり練習に没頭できます。夏場も、筋トレやローラースケートなど、ほかのスポーツをしながら鍛えているので、1年を通して活動していました。大変だったのは後輩をまとめること。わたしの代は部員ただ一人。高2のときは、新入部員のほとんどが未経験者だったので、部をまとめるのに苦労しました。しかし、その一方で、スキー経験が豊富で優秀な後輩にも出会えました。初心者の後輩に教えることで改めて気づけたこともありましたし、経験者の後輩とは互いに切磋琢磨することで力を伸ばすことができました。大学でも競技スキー部に所属していますが、高校の後輩たちとは卒業した今でも時々会って、一緒に練習をしています。

他大学進学クラスの仲間たちと力を高め合う

印象に残っている授業は、高3で開講される「自由選択科目」で履修した「化学特講」の授業です。入試問題の演習と解説を中心とした講座でしたが、暗記や知識の植え付けではなく、問題の考え方を重視する内容でした。「なぜ?」を大切に、解法暗記に頼らない考え方を教えていただきました。これは結果的に受験勉強にも役立ちましたし、大学での学びでも生かされいます。

わたしは、文系科目より理系科目が得意だったので、高1のときに理系学部への進学を考えました。立教大学は文系に強い大学なので、「だったら受験しよう」と、覚悟を決めて他大学進学クラスを選択しました。受験勉強とスキー部との両立は大変でしたが、クラスにいるのは自分と同じ他大学受験をめざす生徒がほとんど。クラスメートとは言葉にせずとも互いに励まし合い、高め合っていたと思います。ほとんどの生徒が推薦で立教大学へ進学する環境のなかで、他大学進学クラスの存在があるからこそ、大学合格という共通の目標を持つ友人たちと集中し、受験勉強に没頭できました。また、スキー部の活動も目一杯やり切れたからこそ、受験勉強にしっかり切り替えられたのだと思います。

大学では多彩な分野を学び、知見を広げてから進路を決める

東京工業大学をめざしたのは高2の夏ごろです。宇宙関連の学びに興味があったことから、その分野に強い理学院を第一志望にしていました。しかし、合格できたのは第二志望の生命理工学院でした。とはいえ、宇宙関連の分野のみに固執していたわけではなく、生物分野にも興味があったので、生命理工学院に進学することにしました。「きっと、大学で進みたい道が見つかるだろう」と気楽に構え、別の分野で道を開くことへの楽しみも感じていました。

大学では生物系の学問を中心に学んでいます。なかでも、有機化学や分子生物学などの分野を中心に取り組んでいます。現在2年生ですが、「この分野に進む」とはまだ決めず、さまざまなことに挑戦し、知見を広げたいと思っています。また、3年次の後期から研究室が決まりますが、成績が良い人のほうが希望も通りやすくなるので、3年次の進路決定に備えて成績を上げるつもりです。東京工業大学の学生はほとんどが大学院に進学するので、わたしも進学するかもしれません。ただし、まだいろいろな可能性を残しておこうかと考えています。

また、わたしは理系分野に進みましたが、大学では文系分野の学びの必要性も感じています。立教新座ではクラスが文系理系に分かれず、文理融合の授業や一般教養などもしっかり学べたので、こうした中高の学びは今に生きていると感じています。しかし、やはり「受験勉強をがんばれたこと」が自信となり、今のわたしをつくってくれているように思います。合格のために重ねた努力を振り返ると、これから起こるいろいろなことを乗り越えられる気がしています。

立教新座は自分の目的をしっかり持っていれば、自由な校風の下、好きなことに没頭しながら充実した生活を送れる学校です。先生も生徒の質問に対して熱心に向き合ってくれますし、さまざまな施設が充実しているので、どのクラブに入っても十分な練習環境が整っています。立教新座で学んだ日々は、今後も何かの役に立つに違いありません。


(2024年6月取材)

鍋山颯斗さんHayato Nabeyama

東京工業大学生命理工学院2年

2022年度卒業生
2020年3月 立教新座中学校卒業
2023年3月 立教新座高等学校卒業
2023年4月 東京工業大学生命理工学院入学

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