OBインタビュー~好きなことを突き詰めて、パイロットへの夢を実現

2022/07/26 (TUE)

卒業生インタビュー

好きなことを突き詰めて、パイロットへの夢を実現

浅野 裕也さん(2010年度卒業生)
全日本空輸株式会社
フライトオペレーションセンターB767部 副操縦士
5月某日のOB講話会にて。現役パイロッ トである浅野さんの貴重なお話に、生徒 たちは熱心に耳を傾けていました。

副操縦士として国内外を飛び回る

私は現在、全日本空輸株式会社(通称:ANA)で、国内線、国際線の副操縦士として、お客様や貨物を安全に目的地へ届ける仕事をしています。副操縦士の主な仕事は、機長をサポートして飛行機を運航することです。「副」とついていますが、機長との関係は対等で、機長の判断が間違っていると思ったときは意見し、止めることもあります。

多くの方の命を預かっているのでプレッシャーのかかる仕事ですが、「うまくやろう」と意気込むのではなく、フライトに向けて準備してきたことを全部出し切るようにしています。何かあっても空の上。振り返ってもやり直すことはできません。次、次、とその時の最善の判断を尽くすしかありません。

「チャンスがあるならやってみよう」 担任の先生が背中を押してくれた

私がパイロットを目指したのは、中3のドイツ留学がきっかけでした。現地の同い年の子たちが、中3で将来の方向性を決めていることに刺激を受け、「自分の人生の中で一番時間をかけたものはこれです」と言える仕事がしたいと思うようになりました。家族旅行で国内外を訪れたときに、移動も旅行の一部でとても楽しかったことを思い出し、運輸関係の仕事にしようと決めました。鉄道、トラック、船、と調べた中で、短い時間で世界中どこへでも行ける飛行機のパイロットを選びました。
その思いを抱いたまま高3へ。パイロットは狭き門なうえに、私は理系科目が苦手だったので、「パイロットを目指してもいいだろうか」と、担任の先生に相談しました。すると「チャンスがあるならやってみよう」と言ってくれたのです。この言葉が大きな励みとなって、パイロットを目指すことを決めました。

大学を卒業した後に航空大学校に進み、そこから航空会社に就職することにした私は、観光業について学べる立教大学観光学部へ進学しました。それと並行して、大学1年から航空大学校専門の予備校へ通い、物理、数学、英語を学びました。航空大学校は2年間。キャンパスは、宮崎空港、帯広空港、仙台空港に隣接しており、学科教育、フライトトレーニングを通じて、パイロットとしての高度な技術や判断力を身につけます。
その間にエアラインの採用試験を受け、合格することで、パイロットとして歩き出すのです。

将来の目標は、あせらずじっくり考えてほしい

パイロットは、どうしても社会情勢の影響を受ける職種です。新型コロナウイルスの感染拡大や、ウクライナとロシアの戦争など、状況が絶えず変化する中、柔軟かつすばやく対応できるよう、情報収集を欠かさないなど、仕事以外の知見を広めるようにしています。

就職した時や副操縦士になった時など、節目には必ず立教新座にあいさつにきます。私立なので先生方の異動がなく、学校を訪ねるといつもそこにいらっしゃって、覚えていてくださるのも嬉しいですね。あと10年以内に機長になるのが目標なので、その報告ができる時が待ち遠しいです。

後輩のみなさんも、自分が将来何になりたいかをじっくり考えてみてください。その時間が長ければ長いほど、夢がかなう可能性は高くなると思います。迷ったときは先生や友達、家族に相談してみるのも良いかもしれません。きっとやりたいことが見つかるので、あせらず伸び伸び過ごしてください。

(2022年5月取材)

浅野 裕也さんYuya Asano

全日本空輸株式会社フライトオペレーションセンターB767部 副操縦士

2008年 立教新座中学校卒業
2011年 立教新座高等学校卒業
2015年 立教大学観光学部観光学科卒業
2017年 航空大学校卒業
2017年 全日本空輸株式会社に就職

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