自由な校風と充実したサポート体制が、
幅広い進路を選択可能に

~OBインタビュー~岸川 瑞さん

2024/08/30 (FRI)

卒業生インタビュー

OVERVIEW

東京大学理科二類に進学を果たし、現在2年生となって物理学などを中心に学んでいる岸川瑞さん。高校入学前、コロナ禍での自宅学習期間に勉強の楽しさに気づいたことが大きな転機となり大学受験をすることを決意、高2から他大学進学クラスに進みました。大学付属校でありながら、自由に進路選択ができる環境を生かした岸川さんに、中高での思い出や、大学生活について伺いました。

岸川 瑞さん(2022年度卒業生)/ 東京大学理科二類2年

「自由な校風」で生徒主体が基本

中学受験で「家から通いやすい男子校」を探す中で、立教新座の設備の整ったきれいな校舎と「自由な校風」に惹かれ志望しました。立教新座は縛られることが苦手な自分に合っていると感じました。実際に通ってみると、本当に自由でした。先生たちは、生徒がやりたいと言ったことは否定せずにサポートしてくださり、勉強のことはもちろん、学校生活のさまざまな場面でいつもていねいに教えてくださいました。生徒の自主性を尊重してくれるところや、先生たちとの距離の近さは、立教新座の魅力だと思います。

中高6年間で印象に残っていることの一つが、中学1年のS.P.F.(文化祭)です。わたしのクラスでは、その当時動画サイトではやっていた“おもしろ動画”を撮影して上映することとなり、ゴミ箱を見ないで後ろ向きにペットボトルを投げ入れるといったさまざまな“チャレンジもの”に挑戦しました。S.P.F.直前には、朝6時に集合し、放課後も7時ごろまでみんなと撮影しながら過ごし、笑いが絶えなかったです。立教新座は、文化祭をはじめとした学校行事は生徒主体で運営されます。このときも、先生方が生徒を信じて見守ってくれたからこそ、まだ経験も少ない中学1年生が知恵を絞りながら団結力を発揮し、成功につなげられたのだと思います。

知的好奇心を刺激してくれるさまざまな授業

授業で印象に残っているのは英語です。リスニング教材にアメリカのニュースの音声や海外の有名な俳優のインタビューが使われていたので、実践的なフレーズを知ることができましたし、世界で報じられているリアルなニュースで学ぶことができました。博識な先生から教わった世界史の授業も印象的でした。教科書の内容にとどまらない、専門的な知識を交えて説明していただけるのです。歴史的事実を取り巻く文化的背景などを話してくださるのでイメージがしやすく内容もすんなり頭に入りましたし、自分でもっと深堀りして勉強してみようと思うきっかけとなりました。

体育の授業も印象に残っています。高3では、2時間続きの授業が週2回もあったので、受験勉強の息抜きになりました。サッカー、テニス、バレーボールなど10種目の中から好きな種目を選択できることも良い点で、わたしは球技が苦手だったことから水泳を選択しました。それがきっかけで水泳にすっかりはまってしまい、大学では水泳部に入部しています。立教新座はスポーツ施設が充実していて、例えば水泳は、国内基準競泳プール仕様として公認されている50mの室内温水プールを利用できます。サッカーも公式試合が行える人工芝のグラウンドが使えます。部活だけではなく、授業でこうした施設を使用できるのは、スポーツと勉強を両立したい人にはとても恵まれた環境だと思います。大学の大会や記録会で立教新座が会場になることもあって、最近も学校に来る機会は多いです。

自宅学習で学ぶ楽しさに気づいたことが転機に

他大学への進学を決めたのは、高校進学前の春休みです。何気なく手にした数学のチャート式参考書がおもしろく、気がつけば一気に1年分を解き進めてしまうほど夢中になっていました。それまではゲームばかりしていて勉強をおろそかにしていたので成績も悪く、ここで「学ぶ楽しさ」に気づけたのは大きな転機となりました。ちょうどコロナ禍で自宅学習の日々が続き、“自主的に勉強する楽しさ”に目覚めた時期でもありました。そして、仲の良い友人が「他大学進学クラスにする」と言っていたこともあり、自分も決意しました。この自宅学習の機会がなければ大学受験は考えていなかったかもしれません。

他大学進学クラスとほかのクラスとの大きな違いは、卒業研究論文の提出を受験のための過去問題研究に換えることができることです。卒論の制作は卒業条件の一つであり、立教大学への推薦基準の一つとなっています。推薦を希望する生徒が卒論に集中している時間を、受験に向けた学習に使うことができます。また、進度は一般クラスとほとんど変わりませんが、各教科の演習量が圧倒的に多く、演習用の問題集も使うなど充実した指導内容でした。月曜から金曜の1、2限を約90種の講座から選択できる「自由選択科目」の中には、大学受験に向けた講座も多く設けられており、それらも活用しながら受験勉強を進めました。

中高で培った「質問力」が大きな力に

東京大学を志望したのは、進学選択(進振り)があることが決め手になりました。「大学進学後にもっと幅広く学びを深めてから、進路を決めたい」という考えがあったからです。まだ大学の学問というものがよくわかっていない状態で学部選択をして、それがミスマッチだったら4年間がもったいないなと思ったのです。その点、東大は2年間学んでから専攻を決められるので「ここしかない」と志望校は東大に絞っていました。

大学ではさまざまな分野を学んでいますが、今、興味を持っているのは物理学の相対性理論と量子論です。物理学への関心が高いため、今後は物理学科進学を考えています。また、大学に残って研究を続けたいという思いもあり、将来的に大学院の博士課程まで進むのが目標です。

実は、高校では物理や数学は苦手で、先生によく質問していました。その度に面倒がらず親身になって教えてくださったおかげで苦手を克服することができました。さらに、今、大学で学びながら感じているのが、質問する際にただ「わからない」ではなく、「何がわかっていないのか」をしっかり伝えることを繰り返したことで、他者に伝わりやすいように言語化する力がついているということです。中学、高校と、先生という大人に対して臆することなく話せる環境にいたからこそ、今の自分があるのだと思います。

立教新座の大きな魅力である「自由」。それは進路決定においても「自由」です。生徒たちはそれぞれが進路を決め、推薦なら推薦、受験なら受験と、それに沿った学校生活を送ることができます。生徒のやる気を高めてくれる熱心な先生もたくさんいたので、あらためて居心地の良い場所だったと感じています。

(2024年6月取材)

岸川 瑞 さんMizuki Kishikawa

東京大学理科二類2年

2022年度卒業生
2020年3月 立教新座中学校卒業
2023年3月 立教新座高等学校卒業
2023年4月 東京大学理科二類入学

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