たくさんの出会いや経験が
卒業後も力を与えてくれた

~OBインタビュー~松田 和樹さん

2025/08/26 (TUE)

卒業生インタビュー

OVERVIEW

ANA X 株式会社で国内旅行の企画・運営を担当する松田和樹さん。立教新座中高では、現在の仕事にもつながる貴重な出会いや体験があったそうです。当時の思い出や立教新座について、松田さんに語っていただきました。

松田 和樹さん(2018年度卒業)/ANA X株式会社

立教新座で育んだ素養が仕事でも生かされている

立教大学の社会学部を卒業した後、ANAグループのプラットフォーム事業会社「ANA X株式会社」に入社しました。現在は旅行商品部の国内商品チームに所属し、主に国内旅行の企画・運営の仕事に携わっています。具体的には、過去のデータやマーケットトレンドの分析、シーズンや旅行形態(グループ旅行、家族旅行など)ごとのキャンペーン立案、各種タイムセールの立案、SNSを活用したプロモーション、関係各所との連携など、その仕事内容は多岐に渡ります。

数字として結果に表れる仕事のためプレッシャーも当然ありますが、裁量をもって1から企画を考え実行することに、とてもやりがいを感じています。空港で楽しそうにしている旅行者の姿を見ると、嬉しいですね。

今の仕事に前向きに取り組めているのも、自由な校風の立教新座で過ごした日々があったからかもしれません。
立教新座では「絶対にこれをやりなさい」と押し付けられることは少なく、個人に委ねられるケースが多かったです。また、授業でも、ただ教科書に書いてあることを理解するだけでなく、「自分なりにどう解釈し発展させるか」という自発性を大切にしてくれていたように思います。
現在、この仕事に就いて3年目ですが、仕事を任せてもらえることや裁量を与えてもらえることに、やりがいや楽しさを感じられているのは、そういった経験を重ねてきたからなのかなと感じています。

旅行業界を目指すきっかけの一つとなった体験

振り返ると、立教新座時代のさまざまな出会いや経験、発見が今の仕事につながっていると感じます。旅行業界を目指そうと思ったのも、実は立教新座で体験した校外研修旅行がきっかけの一つでした。
中学の校外研修旅行は、鹿児島県の屋久島などを訪れるコースを選択しました(※)。屋久杉を目指し半日掛けてトレッキングを行うなど、ハードながらとても楽しい時間を過ごしました。しかし、最終日にタイミング悪く台風が接近し、家に帰りたくても帰れない事態に見舞われてしまったのです。

その状況を解決してくれたのは、同行していた旅行会社の添乗員の方でした。帰りのルートを臨機応変に組み直し、その場で各種手配もしていただいたおかげで、私たちはそれぞれ家路につくことができました。人々の旅行をサポートしてくれる方の存在を改めて強く認識し、「私もそんな人になりたい」と思ったのです。

体験型の学習や自由選択科目など、立教新座は多彩な学習機会に溢れています。だからこそ、将来の夢や自分の興味・関心を発見するチャンスにも恵まれていたのだと、社会人になってから強く感じています。

(※ 中学3年生の校外研修旅行は、5つコースから各自が選択。2025年度は、北海道、東北、関西、屋久島・種子島、石垣島・西表島の5コースで実施しました。)
高校サッカー部時代。ポジションは中高ともにゴールキーパー

大切なことを教えてくれた恩師

小学生の頃からサッカーが好きでずっと夢中になっていたこともあり、中学受験では一貫校で部活動にも専念できる立教新座を志望しました。高校までの6年間で一番力を入れていたのも、思い出深いのも、やはりサッカー部でのできごとです。
特に、中学サッカー部の顧問である北岡常彬先生からは、本当にたくさんのことを学ばせていただきました。

誤解を恐れずに言うなら、北岡先生は厳しい方でした(笑)。何より先生自身が自分に厳しく、その姿をずっと見ていたので、自分もきちんとしなければと思わずにはいられなかったですね。
挨拶や身だしなみ、時間を守る、先を読んで行動する——徹底して指導されたこれらのことは、社会人となった今、身につけておいて良かったと感じています。そして、「何事もまずはやってみる」「途中で投げ出さない」という姿勢は、仕事における私の行動指針の一つになっています。

先生とのエピソードで特に思い出深いのは、自分のミスが要因となり大切な試合で負けたときのことです。試合後のロッカールームでは、本当に厳しく叱られました(笑)。でもそれは「ミスをした」ことではなく「同じミスを繰り返した」ことに対してでしたし、その翌日も、わざわざ話す時間を作ってくれて「いつまでも引きずるな」と元気づけてくださいました。当時中2の私に対して真剣に向き合い、伝えてくださった言葉は、しっかり心に刺さりました。
行動でも言葉でも、大切なことをたくさん示してくれたと思います。本人の前では、恥ずかしくてこんなこと絶対に言えませんが(笑)、私にとっての恩師ですね。

高校サッカー部では3年時に学校としては55年ぶりの関東大会出場を果たすなど、本当にかけがえのない時間を中高時代に過ごせたと感じています。

立教新座なら、やりたいことがきっと見つかる

高校卒業後は立教大学に進学し、縁あって中学サッカー部の学生コーチを4年間務めました。中学生はかわいい弟のような存在でしたが、自分がそうしてもらったように、一人の人として真摯に向き合い、話をするようにしていました。

このように中高大と、とにかくサッカーに夢中になっていたため、社会人になった今「もっと勉強(特に英語)に力を入れておけばよかった」と思うこともあります。授業はどれも楽しかった覚えはあるのですが、英語力を高めるにも最適な学校でしたし、理科の実験室や設備が豊富にあるなど、折角の環境をもっと生かしておきたかったと感じています。とはいえ、中高時代にしかできないことに十分に取り組み、その時にしか感じられないことをたくさん吸収できた6年間であり、それが今の自分の土台となっていることは確かです。

在校生やこれから立教新座に入学する人に伝えたい学校の魅力といえば、自由な校風で学びの選択肢も多く、親身になってくれる先生がたくさんいる点です。
立教新座の充実した環境で過ごす3年間、あるいは6年間では、たくさんの出会いや学び、発見があります。
今はまだ目的がなかったとしても、私がそうであったように、学校生活の中で楽しいこと・やりたいことがきっと見つかると思うので、焦らずに自分らしく、立教新座での日々を楽しんで欲しいです。

(2025年7月取材)

松田 和樹 さんKazuki Matsuda

ANA X株式会社

2018年度卒業生

2016年3月 立教新座中学校卒業
2019年3月 立教新座高等学校卒業
2019年4月 立教大学社会学部社会学科入学
2023年3月 立教大学社会学部卒業
2023年4月 ANA X株式会社入社
現在に至る

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