勉強だけではない幅広い経験を通して、
人間的に成長できた

卒業生が語る立教新座で培ったMY SPIRIT~OBインタビュー~大澤蒼樹さん

2023/05/24 (WED)

卒業生インタビュー

大澤蒼樹さん(2019年度卒業生)/ 横浜市立大学医学部3年次生

教養的な学習から得た「学びを楽しむ」姿勢

小学生の頃から人の身体や病気の治療などに興味がありました。本格的に医学部を目指そうと決めたのは中学3年の3学期になってから。高校2年からは、「他大学進学クラス」に在籍しました。クラスには私の他にも医学部志望者がいて、同じ志を持つ仲間と高い意欲を持って勉強に取り組むことができました。

立教新座の先生は、知的好奇心をかき立てる授業をしてくださる方が多く、特に世界史の授業では、知識に肉付けするような形で周辺の文脈なども教えていただき、今の世界情勢を理解する上で必要な基盤ができたと感じます。高3の自由選択科目では、フランス語や英語プレゼンなど、受験範囲に捉われない科目も幅広く履修しました。

中学では卓球部、サッカー部に所属し、高校では「オルガニスト・ギルド」に入り、チャペルのパイプオルガンを弾くという大変貴重な経験をすることができました。高3の春には、国際的な課題解決に向けた発表を行う「国際公共政策コンファレンス」に参加したことも忘れられない思い出です。当時のクラスメイトとチームを組み、「観光資源としての医療の可能性」についてプレゼンテーションを行いました。自分たちの考えを理路整然と説明するスキルが求められるこの機会は、成功体験としても新しいチャレンジとしても非常に有益だったと感じています。

このような幅広く貴重な経験が、偏差値では測れない人間的な成長につながったと感じています。進級や受験といった目的のために勉強するのではなく、教養的な学習から得た「学びを楽しむ」姿勢は、現在、医学部で学ぶ上で大きな土台となっています。

新しい医療の形を模索し、実践していきたい

横浜市立大学の医学部に入学し、現在は、生化学、生理学、解剖学といった科目で人体の構造や機能を学んだり、循環器内科、脳神経外科といった科目でさまざまな疾患の分類や、その治療法を学んだりしています。

今後進みたい分野として、特定の疾患や臓器に限定せず幅広く診療を行う「総合診療」に興味があります。私の出身地である埼玉県秩父市のように過疎・高齢化が進む地域では、医師の不足が問題となっています。そうした地域では幅広い知見を持った医師が必要で、地域の方々が医療にしっかりとアクセスできる環境を整えたいと思っています。

長期的な目標としては、「予防医療」にも関わっていきたいです。病気を未然に防ぎ、病院に来る人を減らす、という考え方です。人体の専門家である医師として、「医療×食事」「医療×運動」などのコンビネーションを勉強しながら、幅広い形で人々の健康にアプローチしていけたらと考えています。

一人一人の可能性を引き出してくれる環境

中高時代、家が遠く、通学には往復4時間かかりました。それでも、通学の大変さを上回る魅力が立教新座にはあり、中高の6年間、1日も休まずに通うことができました。長い通学時間もデメリットではなく、暗記科目に集中できる時間とポジティブに捉えていました。

立教新座には、理科の実験からスポーツに至るまで「できないことはない」と感じさせてくれる設備がそろっています。生徒のモチベーションを高めてくれる優秀な先生もたくさんいます。こうした環境こそ、生徒一人一人が秘めている可能性を引き出してくれるのではないでしょうか。

同じ大学に進んだ同級生はいませんが、中高の友人とは今でも連絡を取り合っています。コロナ禍で、大学に入学してすぐに、外に出られない、人にも会えないという状況になりましたが、高校のクラスメイトとオンラインでコミュニケーションを取り、さびしさや孤独を乗り越えることができました。辛いときにはみんなで助け合うという温かさが立教新座にはあり、居心地の良い場所だったと改めて思います。

(2023年3月取材)

大澤 蒼樹さんSouki Osawa

横浜市立大学医学部医学科4年次

2019年度卒業生

2020年4月 横浜市立大学医学部医学科入学

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