高校3年生「自由選択科目」~生徒インタビュー~

2022/05/17 (TUE)

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立教新座高等学校では、高校3年生になると必修選択科目のほかに「自由選択科目」の履修が始まります。約80講座の幅広いテーマの中から、生徒が自分の興味や将来の目標に合わせて、最低3講座を履修します。2021年度卒業生の飯原健太さんに、自身が3年次に履修した講座を選択した理由や、印象に残った講座について伺いました。

これからの人生で強みになる企画力や創造力を身に付けられた

飯原 健太さん(2021年度卒業)
立教大学経営学部1年次

必修では学べない、楽しめそうな講座を選択

「自由選択科目」では、80講座の中から自分で学びたい授業を選択します。どんな授業があるのかということや、時間割の組み方について、事前に部活動の先輩に質問し、履修講座を決めるときに困らないように気を付けていました。先輩から聞いたことを参考にして私が意識したのは、「必修科目では習ったことのない内容を学べること」「選択する講座が似たような内容にならないこと」の二点です。この機会にしか学べないことに触れられるチャンスであり、授業が2時限ずつ続けてあるので毎日飽きずに学習したいと考えたからです。

私は起床時間や登校時間などの生活リズムを一定にすることを優先して、月~金曜に毎日1講座ずつ、計5講座を履修しました。3~4つの講座を履修し、空き時間を卒業研究論文の執筆や、自分の好きなこととの両立のためにあてている生徒も多く、同じクラスでも生徒によって時間割が違っていて、大学生のような雰囲気だなと思いました。

はじめは「毎日1・2時限目に授業が入ることで忙しくなり、大変になってしまうのではないか」と不安でしたが、どの選択科目も授業が進むスピードはゆっくりで、また、学習内容に関連したイベントなども授業内で行われたため、息抜きをしながら楽しく学ぶことができました。
飯原さんの履修科目

シェイクスピアから人権問題まで、幅広く学習

履修した講座で一番印象に残っているのが、「戯曲を創造的によむ訓練」という講座です。シェイクスピアの戯曲『ハムレット』をクラスで朗読し、その内容を読み解いていくという講座だったのですが、生徒が主体となって授業を作っていくという特徴がありました。

生徒から、朗読以外の方法で物語への理解を深めようと提案して、例えば「疲れたらニュートラルな気持ちでよめるかも」と鬼ごっこをして身体を疲れさせてみたり、私からは、「人狼ゲーム」という推理ゲームを、ハムレットの登場人物に置き換えてみようというアイデアを出してみんなで実践したりしました。みんなで楽しめるような企画を考えるという経験は、履修を決めた段階では想像していなかった嬉しい誤算でした。

また、この授業では定期試験の問題も生徒が中心になって考えました。「こんな問題がいいのではないか」というアイデアをGoogle Formsを使ってとりまとめ、先生と生徒でどのような問題がふさわしいか、その問いに対する模範解答はどうなるかと話し合って実際に出題する問題を決めていきました。私はこれまで自分の意見を発信することが苦手で授業で発言することもあまりなかったのですが、皆の前で説明をしたり、話し合いの場で意見を述べたりすることを繰り返すうちに、自分の考えを発信することに抵抗がなくなりました。
「聖書と人権」という講座も印象的でした。現代社会にある人権問題とそれらを保護する規約や法律、政策を学びながら、聖書で語られるイエスの言動から人権問題を考えるという内容でした。

自分が興味を持った人権問題についてレポートにまとめるという夏休みの課題では、新疆ウイグル自治区をテーマに設定。人権侵害問題に関する書籍や資料を読み込み、問題を解決するための自分の考えをまとめました。卒業研究論文の執筆を進めていた時期だったこともあり、構成の立て方や、参考文献を示すときの表記の仕方など、論文形式を意識してレポートを書き上げました。同級生の多くは、自由選択科目の授業時間に卒業研究論文を書く「卒論演習」という講座を履修していましたが、私は自分が楽しんで勉強できることを優先したため、「卒論演習」は履修しませんでした。

しかし、この「聖書と人権」の授業では、人権問題について学びながら、卒業研究論文にも生かせる知識とスキルを得ることができました。

学びを通して得た力を糧に、卒業後も活躍したい

「自由選択科目」では、授業を選ぶ段階から授業中、そして定期試験まで、生徒が主体性を持って取り組むことができます。また、授業で得られるさまざまな知識は心を豊かにし、行動力、発信力、そしてコミュニケーション力といったこれから生きていく上で糧となる力をつけることができたと感じています。大学進学後や就職後も、履修を通して身に付けたスキルを積極的に生かしていきたいと考えています。

(2022年3月取材)

飯原 健太さんKenta Iihara

立教大学経営学部国際経営学科1年次

2021年度卒業生

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