—キャリア教育探究活動— 成果発表会レポート

2023/01/19 (THU)

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9月22日、高校1年生によるキャリア教育探究活動発表会がありました。5月に立教大学キャリアセンターから出された課題「立教大学の学部学科を調査し、大学WEBサイトを更新せよ!」の成果を、各クラスの代表グループが発表、最優秀賞には、「SNS」をキーワードに選んだグループが選ばれました。生徒からは、「大学の学部について調べたり、友人と意見交換したりしたことで、将来を考えるきっかけになり、とても有意義な時間でした」と、前向きな感想が多く寄せられるなど、大学進学への意識が高まったようです。

各クラス代表によるプレゼンテーション

生徒たちは、「SDGs」、「SNS」、「サブスク」、「Z世代」、「メタバース」、「推し活・ヲタ活」、「キャッシュレス」、「シェアリングエコノミー」、「ダイバーシティ」の9つのキーワードからグループごとに興味のあるものを1つ選び、立教大学のどの学部・学科・専修と繋がるかを考えます。5月のガイダンス後、6月から約4カ月をかけて調査を進め、プレゼンテーション資料を完成させました。優秀な発表は大学のWebサイトに掲載される可能性もあるとあって、準備にも力が入ります。
1グループは3~5人。発表は、代表者の集まる教室から、他の生徒のいる各教室へもオンラインで配信するハイブリッド形式で行いました。発表する人と資料を展開させる人、役割分担をしたグループもあれば、全員が交代で発表し、説明するグループもありました。どの生徒も原稿を見ながら読むだけではなく、他の教室で視聴する生徒たちにも伝わるようスクリーンを指しながら説明します。中には、「感想の入力は止めて、考えながら聞いてください」と語りかけたり、歌を歌ったり工夫を凝らします。立教新座では中学校から人前で発表する機会を設けているので、生徒たちのプレゼンテーションスキルはもともと高いのですが、この半年でさらに上手く伝えられるようになりました。聞いている生徒は発表者に盛大な拍手を送り、感想と評価を各自の端末から入力して集計します。 

プレゼンテーション資料は、先生に与えられたひな形に、自分たちでアレンジを加えて仕上げました。選んだキーワードの定義とそれに関連する立教大学の学部・学科・専修を必須項目とし、そこで何が学べるか、なぜその学部・学科・専修なのかなど、必要だと考えた視点をそこに盛り込んでいきます。例えば「推し活・ヲタ活」をキーワードにしたグループは、経済学科や観光学科でオタクの経済効果が学べることを挙げ、経済効果に関連するグラフや観光客数と経済についてのデータを示しました。

最優秀賞に選ばれたグループは、「SNS」をキーワードに、経営学科、メディア社会学科、心理学科ではSNSに関するどのような学びが得られるかを調べました。キャリアセンターの方々から、「立教大学は、自分の探究したいことをいろいろな視点で掘り下げることができる大学だという強みを主張したことに加え、大学に入ったらどういう学びができるかという広い視点で調べたことが素晴らしかった」とコメントをいただきました。

情報の取捨選択をしっかりと、広い視野で物事をとらえていきたい

左から、中村 一さん、内田寛樹さん、清水陸斗さん、齊藤亘祐さん

最優秀チームのコメント

見事、最優秀賞に選ばれたのは、「SNS」とつながる学科・専修を調べた1組の内田寛樹さん、清水陸斗さん、中村一さん、齊藤亘祐さんのグループです。「4人で分担を決めて、全員で協力してきたので、最優秀賞に選ばれて本当に嬉しい」と内田さん。使う資料、構成、発表の仕方など、みんなが納得いくまで話し合い、時には帰宅後、電話で相談することもありました。清水さんは、「パワーポイントのスライドに統一感を持たせるように工夫しました。伝えたいことを簡潔にまとめられた」と振り返ります。中村さんは、キャリア教育探究活動を通じて、これまで進学先としてあまり視野に入れていなかった社会学部にも興味がわいてきたそう。「SNSとのつながりを調べる中で知ったメディア社会学科もおもしろそうだなと思うようになりました。これからもいろいろな学部や学科を調べてみたい」と考えています。
4人とも、「SNS」をインターネット上で調べたときの情報の多さに驚いたそう。「インターネットは便利だけど、情報の取捨選択をしっかりしなければ間違ったまま進んでしまうので、メディアリテラシーの大切さを実感しました」と言います。「今回の受賞を自信にして、さらに広い視野で物事をとらえていきたい」と話してくれました。

大学で自分がどう学ぶかまで考えられたプレゼンテーションの質の高さに驚き

立教大学キャリアセンターより

立教大学キャリアセンターでは、「就職はゴールではない。1人の人間として生きていくためのマイルストーンの一つ」と捉え、大学1年次や2年次の早い時期から学生への支援を行っており、そういった考えのもと、2020年から高校生向けのキャリア教育も行っています。 今回、立教新座高校から高校1年生向けのキャリアプログラムを高大連携で考えられないだろうかと打診があり、当センターでも初めて高校1年生向けのプログラムを考えることになりました。 一番に大切にしたことは、大学の学部を成績順だからとなんとなく選ぶのではなく、本当に行きたい学部を理解した上で選んでほしいということです。「自己決定の習慣をつけるのに早すぎることはありません。立教大学に身近な興味と関わりのある学部があることを生徒に知ってもらい、その中から進学先を絞り込んでいってほしい」と藤澤さんは考えます。
立教大学キャリアセンター 藤澤 瞬さん
9月22日のプレゼンテーションを聞いて「学部とのつながりを調べるだけではなく、大学に入ったらどういう学びができるかという広い視点で調べてくれたのは想定外でした」と生徒たちの発表を評価します。さらに、「プレゼンテーションの質が高くて驚いた。大学生にも負けないくらいですよ」とも。ただ、「プラスの面ばかりに目がいってしまう傾向にあるので、物事のマイナス面にも目を向けてほしい」と課題も残ります。
 「やりたいことは知っていることの中からしか生まれません。キャリア教育探究活動を通していろいろな知識や考え方に触れることができるので、将来の選択肢が自然と増えていくのではないでしょうか。中高での経験すべてが、自分の将来につながることを意識してすごしてほしいと思います」と藤澤さんは話してくれました。

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