卒論執筆を通して、
将来の夢が、より明確な目標に

学びの集大成「卒業研究論文」~生徒インタビュー~

2023/05/19 (FRI)

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OVERVIEW

立教新座高等学校では、総合的な学習の一環として、高校2年の3学期から約1年間かけて卒業研究論文の執筆に取り組みます。生徒たちは、テーマの設定から執筆を通して、自ら問題を発見し、解決策を模索し発信していく、これからの人生に必要な力を培います。今回は、英語教授法についての論文を書き上げた、2022年度卒業生の澤田悠斗さんにお話をうかがいました。

澤田 悠斗さん(2022年度卒業) 立教大学文学部1年次

自らの実体験をもとにテーマを設定

中学校時代、恩師の指導で英語への苦手意識を克服できた経験から、「英語教授法(英語の学習指導法)」を卒業研究論文のテーマにしようと考えました。その先生の授業は、歌を使った学び方や少人数でのグループワークなどを取り入れ、楽しく英語を学ぶ工夫にあふれていました。そのような授業がなぜ理解しやすいのか、英語が苦手な人にはどのような教授法が適しているのかといったことを研究したいと思ったのです。

論文は主に「英語教授法の種類」「日本の英語教授法と受験英語の実態」「中学時代の英語教諭へのインタビュー」「立教新座生向けの英語教授法の提案」といった4つの内容で構成しました。日本の教育現場でどのような指導が行われてきたのかを知るために、文部科学省の学習指導要領や書籍、Web上の文献など、膨大な資料を調べました。また、恩師へのインタビューを通して、教授法の意図や狙いを考察。中学当時は、その先生の授業がなんとなく面白いと感じるだけでしたが、なぜ効果的だったのかを論理的に理解することができました。最後の章では、成績アップだけにとどまらず、立教新座生が実用的な英語力を身に付けられる英語教授法を提案しました。
『卒業研究論文 第21集』に掲載された澤田さんの論文ページ

熱心な指導で鍛えられた、論理的に考える力 

執筆の中で最も苦労したのは論文の構成です。主査の古平領二先生(英語教諭)から論理展開が不十分な点を指摘され、一から書き直したこともありました。先生からのアドバイスをもとに、文章のつながりや関連性を意識して執筆したことで、論理的に考える力が鍛えられたと感じます。また、最初の頃は収集した情報をそのまま書いてしまっていたのですが、情報を吟味し、考察を加えたうえで、自分の言葉で論じることができるようになりました。

古平先生が英語教諭ということもあって、文献だけでは得られない情報やアドバイスをいただけたこともありがたかったです。具体的な教授法を例に挙げ、その目的や狙いを解説してくださったことで理解が深まり、論文執筆に生かすことができました。

周りの生徒が次々と論文を完成させる中、なかなかゴールが見えずにいたのですが、「論文に終わりはない」という先生の言葉を受け、最後の最後まで粘り強く取り組みました。結果的に文字数は4万字を超え、自分にできることはやりきったという達成感がありました。

英語への苦手意識を払拭できる教師になりたい 

卒業後は立教大学の文学部文学科英米文学専修に進学します。英語力の向上に努めながら、教職課程での学びにも注力したいと思っています。中学生の頃から、将来は英語教員になりたいと考えていましたが、立教新座での卒論執筆を通して、その思いがいっそう強くなりました。一人でも多くの生徒が英語への苦手意識を払拭できるような授業を行う、そんな教師になりたいと思っています。

(2023年3月取材)

澤田 悠斗さんYuto Sawada

立教大学文学部英米文学科1年次

2022年度卒業生

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