異文化と多様性を体感する、
アメリカ・サマーキャンプ

—生徒インタビュー—

2023/10/10 (TUE)

BE A GLOBAL LEADER

OVERVIEW

アメリカ・カリフォルニア州ジュリアンにあるキャンプ・スティーブンスで約1週間、現地のキャンパーたちと共にアウトドア活動をしてすごす「アメリカ・サマーキャンプ」。2023年度は夏休み期間中に実施され、中学2、3年生18名が参加しました。
参加した望月優輝さん(中2)と桑原伸明さん(中3)にお話をうかがいました。

中学2年生 望月優輝さん × 中学3年生 桑原伸明さん
サンフランシスコのビル群を眺む

大自然に囲まれてすごす8日間

桑原:高校では留学したいと考えていて、その前に海外ですごせる機会があるのなら挑戦してみようと思って参加しました。中学の2年半で学んできた英語がどれくらい通用するのか興味があったことも理由の一つです。

望月:なかなか海外へ行ける機会がない中で、今年は2年生も参加できると聞いて申し込みました。7泊8日のキャンプの前後にサンフランシスコとロサンゼルスに行ける(※1)ところも魅力でした。サンフランシスコでの自主研修時間には、サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地、オラクル・パークを見学したり、ケーブルカーに乗ったりしました。スリに合わないように警戒したり、チップをカードで支払うことに戸惑ったりしながらも楽しみました。


※1:従来は、キャンプのあと2泊3日のホームステイを行っていましたが、2023年度は中止し、自主研修時間にあてられました。
宿泊したキャビン
桑原:僕は、フェリーでアルカトラズ島を見るクルーズツアーに参加しました。事前に調べて見てみたいと思っていて、実際に見られて感動しました。
キャンプ・スティーブンスでのキャンプ生活は、想像以上に自然の中での生活でしたね。

望月:宿泊するキャビンには壁がなくて、事前に聞いてはいましたが、目にしたときは衝撃でした。電気も通っていないので、夜は懐中電灯の明かりが頼り。トイレに行くのもドキドキしました。夕日や朝日を見るためにキャンプ場を離れて野宿し、地べたにシートを敷いた上に寝袋で寝る日があるのですが、夜、寝転んだら怖いぐらいの星空に包まれまるで宇宙にいるみたいで。感動で言葉を失いました。眠れないかと思ったけど気づいたら朝で、朝霧に濡れて目を覚ましました。
  • 地面にシート(パラシュート)を敷いた上に寝袋で就寝した朝

  • 頭上数メートルのワイヤーの上を、バディと力を合わせて歩くアクティビティ。左は望月さん

150人分の食材を準備。立教池袋中高のジョシュア・フリーゼン先生(左)と桑原さん

ビーガン食の調理を通して、異文化・多様性を体感

桑原:キャンプ中にJAPAN DAYという日が設けられていて、日本からきている僕たち立教新座と立教池袋の生徒(※2)が、現地キャンパーの方たちに日本語や日本の文化を紹介し、引率の先生たちが日本食をふるまう、というイベントがあります。僕は、料理が好きだったので、先生たちに申し出て調理を手伝わせてもらいました。先生やスタッフの方によると、史上初のことだったそうです。
150人分のカレーと焼きそばを用意するのですが、現地キャンパーの中にはビーガンやベジタリアンの方々がいて、その人たち用に調理する必要がありました。ビーガンやベジタリアンについては知識としては知っていたのですが、実際に自分がそのための調理をすることになって、異文化を体感する出来事でした。また、キャンプ場では、そこで育てた豚を食べるので、調理場に皮のついたままの豚肉が塊で届いて、皮を剥ぐところから調理したことは強烈な印象として残っています。

※2:キャンプ・スティーブンスでは、立教池袋中学校・高等学校の「アメリカキャンプ」参加者と合流し、現地キャンパーを交えた班で生活します。
右から3番目が望月さん
望月: その間、僕たちは習字、将棋、けん玉、折り紙など、日本文化を実際に体験してもらったり、日本語を教えたりしていました。このキャンプで同年代の現地キャンパーとたくさん話したところ、共通の話題は日本のアニメや音楽でした。アニメだけでなく音楽も人気で、外国の人も洋楽ではなく邦楽を聴いていることに少し驚きました。8日間、同じ班の子たちとは、まさに寝食をともにして仲良くなり、初めて外国人の友だちができたことは、キャンプに参加して一番うれしかったことです。
最終日に皆で寄せ書き。桑原さん(右から3番目)には「日本食美味しかった」などのメッセージ
桑原:見た目もバックボーンもまったく違うけれど、好きなアニメが同じなど共通の話題もあって、同じ中高生なのだなと思う反面、やはり文化の違いも感じました。一番は、伝えたいことはきちんと言葉で発するということです。日本は察する文化で、例えば、道ですれ違うとき、お互い無言で避けますが、避けてほしければ”Excuse Me.”、譲ってくれたら”Thank You.”としっかり言葉で伝えます。すごく身近で些細なことですが、約2週間、異文化に身を置き、言語が異なる環境で生活したことは、本当に良い経験となりました。

積極的なコミュニケーションが自信につながる

望月:出発前に母から言われたこともあって、感謝と謝罪はきちんと言葉で伝えるようにしていました。お店でお会計のあとに”Thank You.”って言うと”Have a nice day !” と笑顔で見送ってくれて、言葉で伝えることでお互いに気分が良くなるっていいなと思いました。こうやって積極的にコミュニケーションをとることで、友だちも増え、自分に自信もついていきました。
2週間、さまざまな体験をして、失敗しても「次に生かそう」と切り替えられる対応力がつき、何事もポジティブに考えられるようになったと感じています。来年もまた参加して「去年よりこんなに話せるようになった」と実感できるように、1年間しっかり英語を学んでいきたいです。

桑原:帰国後、電車で困っている外国人旅行者に話しかけ、目的地までの行き方を伝えることができました。英語力はもちろん、積極性や行動力が養われたことを実感しました。
立教新座は、英語力を試してみたいと思ったら、中学生でも参加できる海外研修プログラムや留学制度があったり、やってみたいと思ったことに取り組める施設・設備があったり、自分が伸ばしたいこと、目指しているところに向かって挑戦できる環境が整っています。このキャンプでの経験も糧に、いつか海外で働けるようになりたいという夢に向けて進んでいきたいと思います。

<2023年9月取材>

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